お客様事例
お客様事例
2009年2月2日公開
日本が他国からリードするには、頭脳となるCADCAMをいかに活かすかだと思います。
どこまでいけるか、ユニシスの力が必要です。
技術力・品質・サポート体制において世界トップ水準の金型メーカー
積水工機製作所は1961年の創業以来、インパネやバンバーなどの自動車部品用の大型金型を中心に、
住宅資材用金型、さらには医療用・食品容器用などの小型精密金型まで多様なオーダーに応え続けているプラスチック成形用金型メーカーです。
自動車部品用の金型づくりに関しては、国内すべての自動車メーカーおよび海外の自動車メーカーとの取引実績も多数あり、
独自の技術力と高いノウハウ蓄積しています。
お客様へのサポート力も積水工機製作所の強みです。
開発設計といった初期段階から、試作・評価、金型製作、生産準備支援までトータルでサポートしています。
取り扱う部品は大型のものが多いため、設備も大型のものを整備していて、当然金型も大きなものになります。
大きい金型はアンダーカットや傾斜といった特殊機構が多くあり、そのような複雑な機構を持つ金型の設計をCADmeisterでおこなっています。
アセンブリ設計と並行設計で工数削減
関西工場設計グループでは、1980年頃から他社の3次元CADシステムを社内でカスタマイズして使用していましたが、
当時はアセンブリは一切せず全ての部品をまとめて1つのデータで作成管理していました。
1999年頃CADCEUSへ、その数年後CADmeisterへ移行。
開発チームを率いる谷岡氏は、CADCEUS移行後の効果を次のように語ります。
「データを複数に分けてアセンブリする方法に変えました。
1データの容量が少なくなり、データ個別に表示ONOFFすることもでき作業効率が上がりました。
それまではデータが重くCADシステムが落ちてしまうことが頻繁にありましたが、
CADCEUSでは必要なデータだけを読み込んで作業でき、落ちることはほとんどなくなりました。
CADmeister移行後もCADCEUSと同じ要領でシステムを活用しています。
また、CADCEUS・CADmeisterは異常終了したときでも、落ちる直前の状態までデータを持っていてその状態に戻れることが大変助かっています。
他のCADでは保存時まで戻って同じ作業をやり直すしかありませんから」
さらに、作業方法について次のようなことを変えたそうです。
「今まで一人でおこなっていた作業を分業化しました。
例えばキャビコア設計ではキャビとコアを別々の人が並行して設計することで、工期短縮を実現しました。
また、それまで設計者とモデリングする人は違うフロアで作業していて、設計者はただデータをトスするだけだったのですが、
同じフロアの近いところで作業するように変えました。
隣に座って相談して連携しながら設計するようになったことで、後戻りの少ない作業フローになったと同時に設計者のモデリング力も上がりました」
サーフェスとソリッドが融合されたハイブリッドシステム
日本人の“細やかな気遣い”が活かされているCAD
CADCEUS以前に使用していたCADにそれほど不満があったわけではないそうです。
それにも関わらず他CAD導入を検討したのは、ずっとそのCADだけを使用していたため他CADではもっと効率をあげることができるかもしれないと感じたのと、
ソリッド設計を本格化していくタイミングで設計手法を変えるためだそうです。
数あるCADソフトの中からCADCEUSを選定した一番の理由について、谷岡氏は
「サーフェスとソリッドが融合されたハイブリッドシステムであること」と答えてくれました。
「3Dソリッド設計化と言っても、受け取るデータはまだまだサーフェスが多かったため
サーフェス機能が強いCADとして選ぶときにCADCEUSが候補にあがりました。
データ交換後はどうしても面が化けたり離れたりしてしまうので、
ソリッド機能だけのシステムだと受け取ったサーフェスデータを修正してソリッドに作りこんでいるうちに時間が経ち金型の納期がきてしまいます。
サーフェスはサーフェスのままモデリングができつつ、ソリッドもシームレスに
モデリングできることがCADCEUSの良い特徴ですね」
「あとはUELのやる気です」関西工場次長でありCADソフトの選定に携わった川田氏は言います。
「日本人の“細やかな気遣いができる”という特性を活かした国産システムはないのかな、と探したときにCADCEUSにたどり着きました。
海外製品は、改善要望を出しても本国に持ち帰って対応という流れになるので、どうしてもリアルタイムには改善されません。
こういうことはスピードが大事です。UELであればこの点も理解し、開発へつなげてもらえるという期待を持っています」
情報を後工程へつなぐシステムを要望
お互いに協力し、共に発展することを期待
「だんだんと3次元設計化は進んできましたが、まだ『3次元でなくてもできる』という考えの企業もありますので、
まずは業界全体を3次元化していただきたいです」
妥協しないエンジニアとして谷岡氏が現場目線で一番要望することは、
3次元設計でできたものを後工程へうまくつなぐシステムの早期実現です。
「今までは図面に公差なり属性なり全ての情報を書き込んでいましたが、3次元ソリッド形状ではそのような情報を伝えることができません。
CADを操作できないような人でも、情報を確認できるようにしてほしいです。
現在は3次元ソリッドモデリング後に2次元図面を作成していますが、
この作業を無くし今後は3次元データさえあればあとは全て情報が伝わるようにしたいです」
そして「変化することが大切」と説く川田氏。パートナーとしてUELに期待することを次のように語ります。
「世界がどんどん動き、変わり、3次元設計方法も変わってきています。
システムも同様に変わらなければなりません。
進歩していくためには、金型作りも設計も、本当に大きく変わらないとだめなのです。
UELとはお互い協力して、共同で解決・発展していけるような関係を築いていきたいと思っています。
同じやり方のままでいても困ることはありませんが、それでは何も改善されませんから、常に新しいことをやっていかないといけません。
新しいことに挑戦しつづけると、ある課題をクリアしてもさらにまた新しい課題が出てくるという繰り返しになると思いますが、
Made in JAPANのCADCAMシステムとして、日本人が持つきめ細やかな感性を、開発やサポートに活かし続けて欲しいです。
UELならそれをやっていただけると思っています」
トータルサポート力の強化とシステム力の強化
「これからは物理的な金型の製作や品質向上のみならず、
お客様の初期開発から、玉成、量産に至るまで、お客様が困っているところに応えられるような
トータルサポート力
もさらに強化していきたい」という自社内の展望にとどまらず、世界を見据える川田氏は、日本のモノづくりに対する熱い想いを抱いています。
「ただただ型を作るだけでは新興国に負けてしまうという危機感があります。
当社もグローバル展開していますが、
日本がリードするには、開発を含めて設計初期段階の、頭を使うところを伸ばさなければならないと感じています。
その一つがCADCAMシステムだと思っています。ここを伸ばしていくには、UELの力が必要です。
UELは当社のためだけに動いてもらう必要はありません。
当社が提供する情報も参考にしながら、より良いシステムを作っていただきたいです。
ある時は当社の利益のために、ある時はUELのために仕事をしていただくことになるかと思います。
お願いは無茶かもしれませんが、お互いに協力し合わないと、日本のモノづくり全体が遅れかねません。
一時は血を流して苦労しても、最終的に取り返して良い結果が得られるようやっていきましょう」
西日本営業部の坂本です。
積水工機様の担当をさせていただき今年で6年目となりますが、
毎回お邪魔するたびに、常に挑戦を忘れず先進的な考え方で積極的に技術を向上させようとする姿勢に驚かされ、また私自身非常に影響を受けております。
いつも夜遅くまで納得するまでの打合せ、時間を厭わずお付き合いいただき本当に感謝しております。
これからも、技術向上の一助となるべく積極的にご提案申し上げますので今後とも宜しくお願いいたします!
下手の横好きとは良く言ったもので、中々腕前が向上しません・・・
自然と対峙するゴルフは、ワイワイガヤガヤしながら、年齢も性別も上手な人も下手な人も関係なく同じだけ楽しめる万人のスポーツだと思っています。
見るもよし、やるもよし。
下手ですけど盛り上げます(笑)一度お誘いください!
グローバルな視野で日本のモノづくり業界が進むべき道を語ってくださり、UELも変化し、UELの役割を果たしていかなければならないと痛感しました。
最寄駅の枚方市まで京阪線に乗ったのですが、車両には大名行列が描かれていて、関東の出身の私は初めて見てびっくりしました。
絵が可愛いので思わずホームで立ち止まって眺め、写真も撮ってしまいました^^
取材担当 牧野