お客様事例
お客様事例
2009年6月1日公開
多くのサポートがあって今がある。
時には叱られながら苦楽を共にしてきました。
高品質なGAと、面精度の良さ、斜め穴加工できるCAM
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター 完成車試作グループでは、
自動車試作部品を作るためのモデルの加工や、自動車試作部品そのものの加工にCADmeisterを使用しています。
1996年にSUN OS搭載のCADCEUS文字メニュ版5Rを導入。
CADCEUS選定の理由は、
GAが高品質できれいに表示されたことと、面精度・評価精度が良かったこと、
そして斜め穴加工ができる型構造CAMとパラメトリック機能があったこと。
現在、完成車試作グループに所属する小野瀬氏は、CADCEUS導入当時はCADCAMとは全く関わらない業務に就いていました。
「他社CADから出した、面数が多いようなデータがうまくIGESに変換できず、
システムそのものがダウンしてしまう状態になり、ユニシスで検証してもらおうということになりました。
その頃私はCADCAMとは違う世界にいましたが、たまたまその日に予定が空いていたので、私がデータをユニシスへ持って行くことになりました。
それがユニシス、CADCEUSとの最初の出会いです」
これをきっかけとして、その後小野瀬氏はCAMを担当することになり、
CADCEUS講習のCADCAM基本操作コースとデータベースを構築するシステム管理コースを受講されたそうです。
「それ以降、文字メニュ版5Rからアイコンメニュ版5R、CADCEUS V6、CADmeisterとずっとユニシスのCADCAMを使っています。」
1NCデータで終夜運転加工が可能
完成車試作グループでは、CAMデータを作る人が加工機も使い、加工して仕上げるまで責任を持って担当しています。
「CADCAM一体型システムなので面の変形といったモデリングからNC出力のCAM操作まで1画面でできるのはメリットです。
さらにCADmeisterでは
2次元加工も
3次元加工も
全部ひっくるめて、編集等せずに1回で1NCデータを出せる点が良いです。
このおかげで終夜運転加工をすることができています。
レイヤやグループ機能はCADでも使いますが、
特にCAMでは加工軸ごとにレイヤを分けたり、異なる加工工程で領域が重複する場合は領域をグループ化しグループを複写して領域設定しています。」
また、少し前に新規にテーブル5軸加工機を導入されたそうです。
「そのポスト設定もUELにサポートしていただき、新しい加工機も順調に稼動できています。」
国産ソフトゆえのヘルプの充実と、即対応のサポート体制
小野瀬氏と同じ完成車試作グループの中野氏はCADmeisterを使用して約1年半。
CADmeisterの良さを次のように言います。
「日本国産システムなので、メニューも機能も全般的に分かりやすいです。
操作できないことがあったとしても、ヘルプを読めばたいていのことは解決できます。
素人にも分かりやすいシステムだと思います。」
メインはCAM機能ですが、線を修正したり面を張ったりCAD機能も使っています。
「特に、面を変形するようなコマンド
『スプリングバック』『大穴埋め』『別面端延長』
はよく使います。
また、よく使うコマンドは切り出してオリジナルツールバーを作成し、操作効率をあげています」
あとはとにかくサポートです、と小野瀬氏は力強く言います。
「他に複数のCAMについて講習を受けたり多少使ったりもしましたが、質問や要望を出してもなかなか返ってきません。
CADmeisterではSEの方がすぐ来て対応してくださったり、電話等で回答をすぐいただけます。
機能も要望を出すとそれが反映され、私にとってCADmeisterは使いやすい、という印象しかありません。」
同時5軸対応と、STL出力時の詳細設定
まず第一に要望することは、同時5軸加工の対応。
次に、STLデータ出力時により細かい設定を可能にすることです。
「例えばパッチの三角形の大きさを部位によって変更できると助かります」
そして中野氏は、使い勝手を良くする為にいずれは使用するシステムを統一したいと思っています。
「今はCAM操作はCADmeister、STLデータは他システム、他にもいくつか特性によってシステムを使い分けている状況ですが、
いずれは全ての製作領域を満たしてくれるCAD/CAMで作業効率UPを図れれば良いと思っています。
それが実現できるようにCADmeisterの機能改善をお願いします。
システムを統一すれば、それだけCADmeisterに多くの要員を充てることができます。
ここでは一品一葉の試作部品を作っています。
作り方も一つ一つ異なります。
要員が多ければ多いほど作り方の選択肢も増え、良いものが作れると考えています。」
完成車試作グループでは今後CADmeisterを使える要員をもっと増やしていきたいとのことです。
「CADmeisterの方がCADCEUSよりも導入時の設定も操作も楽になっていますから、要員の増加も楽にできると思います」
最後にこれだけは伝えてください、という小野瀬氏が語ってくれたのは、苦楽を共にしてきたユニシスメンバーへの感謝のことばでした。
「私はCADCAM初心者でしたが、ユニシスのSE、営業のみなさんのサポートのおかげでここまでやってこれました。
そのサポートがあってこの完成車試作グループが成り立っていると言っても過言ではありません。
電話で質問した際には『なぜそんな使い方をするのか、何がしたいのですか』と時には叱られながら、技術を身に付けてきました。
一緒に仕事をしてきた方が引退されたり、他の営業所へ異動された方もいらっしゃいますが、また一緒に何かできればという夢も持っています」
こんにちは!宇都宮ESの姜(かん)です。
本田技術研究所様はじめ、HONDAグループの皆様には、数十年来、UNISYSのCAD/CAMをご利用いただいております。
世界に誇るHONDAの名車が、UNISYSのCAD/CAMで創られていること、とても誇りに思っております。同時に、身が引き締まります。
これからも、HONDA様の車づくりに、少しでもお力になれるよう、楽しく、一生懸命頑張っていきたいと思います。
宇都宮ESはJR宇都宮駅東口徒歩5分、営業2名、SE1名で活動しております。
宇都宮近辺および東北の皆様、ITのことなら、何でもご相談下さいませ!
ものづくりに対する熱い想いを伺うことができたのに加えて、
インタビュー後の談話では、一緒に働いてきた方々とのエピソードをお聞かせいただき、
仕事を通じて仲間と(違う会社であっても)これほどまでに信頼関係が築けるものなのかと心を動かされました。
取材では宇都宮駅から移動しました。
宇都宮と言えば餃子!と意気込んで行ったのですが、残念ながら時間の都合上食べられませんでした。
代わりにおつまみ用餃子スナックを買い、よしとしました。
取材担当 牧野