お客様事例
お客様事例
2011年3月10日公開
ご依頼・ご相談のあった案件に対し、いかに高精度かつスピーディに作り上げていくか。
産業分野の枠を超え、「あくなき時間への挑戦!」をコンセプトに社員一人ひとりが常に考え・工夫し・行動することを理念としています。
挑戦的なものづくり
タイメック(株)は、自動車をはじめとする各種産業用プレス・板金部品の試作、それに付随した金型や治工具・検具の設計/製作をメイン業務としています。
岡山県総社市に本社を構え、同市内の吉備工場・福岡県の久留米工場・神奈川県の湘南工場と4つの生産拠点を有しています。
多種多様なマシニングセンター、プレス機、レーザ加工機を導入し、お客様のニーズに対応しています。
治工具は社内で使用するものから、社外向けの検査治具・溶接治具・組立治具を企画から設計/製作まで行っています。
設計から加工・組立・検査に至る一貫したフローを基盤に、豊富なノウハウを注ぐことでハイクオリティ・ハイスピード・ハイコストパフォーマンスを満たす
「プロダクトシステムそのもの」をお客様に提案し続けています。
充実した最新設備で、タイメック・クオリティを実現します。
「もともと、CADCEUSを使用していまして、そのままスムーズにCADmeisterに移行しました。
弊社では、特定のCADに一元化するのではなく、複数のCADシステムを導入しており、各ユーザ様の出力形式・媒体に合わせるようにしています。」
複数のCADを導入されるにあたっての、メリット・デメリットを工藤氏に伺いました。
「各ユーザ様が使用しているCADシステムに合わせることで、データの授受についてはスムーズに行うことができています。
ただ、当然ながら導入したCADの分だけオペレーションを習得しなくてはならないという手間はありますね。
しかし操作しているうちに、CAD毎のクセや使いやすさ・使いづらさというものがわかってくるようになります。
このCADではできなくてもあのCADではできると判断できるようにもなりましたね。
CADmeisterを導入して良かった点は、『初期投資が抑えられたこと』です。
CAMとの関係もあって、すべての機能をCADmeisterに統一するというわけにはいきませんでしたが、
必要な機能を従量課金(PPU)の仕組みで利用できたので、CADmeisterのメリットを享受できたかなとは思っています。
各工場間でのデータの授受はCADmeisterで行っています。
複数のCADを使用する上での最大のデメリットは、『最終的なデータの整合性を何で取るか?』ということですね。
結局、中間ファイルを経由しないと、各オペレータの間でデータの受け渡しができないことになります。
ということは、各レイヤにどのパーツが存在しているか、どんな部品なのかといった部品に関する文字情報は
中間ファイルでは渡せないので、別途連絡や口頭連絡が必要になってしまうんですね。
データ交換した一つのファイルで作業が完結できたら、さらに便利になるのでは?と思います。」
試作とは
まず、「いいもの」の定義が違いますね。
「必要とされる以上のものを作ってもダメ」なのです。
「量産に反映できるもの」じゃないとダメなのです。
設計したものをそのまま出したのでは、後々問題が発生します。
そこで今までに蓄積したノウハウをもとにして、設計から量産に向けてのトータルな提案が求められるのです。
例えば、自動車で言えばゴールは車の形状です。
そこで、一円でも安く仕上げるために、複数の部品を一体物にできないかなどを検討するのが試作屋なんですね。
お客様が「これをやりたい!」というもの、
例えば鋳造品をプレス板金化して量産性を向上し、コストダウンを狙いたいなどのニーズにも、どんどん応えていきたいと思います。
中間ファイルで渡せる情報をもっと増やしてほしい。
今のレイヤ機能にプラスアルファを求めます!
現在タイメック(株)では、CADmeisterモデリング機能を利用しています。
CADmeisterへの要望について、工藤氏は言います。
「やはり、中間ファイルで渡せる情報をもっと増やしてほしいです。
1つの部品で完結するならいいのですが、ASSY形状で実際はレイヤで管理されているような場合に、
レイヤの名前や注記といった文字情報の受け渡しができれば、どのレイヤにどの部品が入っているかを判断できるので、
別途説明も要らず、手間が軽減されますね。
今は相手先のCADとの相性もあって、色情報が上手く渡らなかったりするときもあるので、こういった機能が改善されればいいなと思います。
CADmeisterは中間ファイルからのINPUTは優秀だと思います。OUTPUTの充実をぜひお願いしたいですね。」
変化する『ものづくりの流れ』に柔軟に対応していきたい。
「『試作レス』という言葉が聞かれるようになって久しいですが、確かに今後は縮小し、ゆくゆくは消えていく業種だと思います。
メーカーもこのような方向に動いています。
ですので、これからは『脱・自動車』を目指していくことになると思います。
自動車産業だけに頼るのではなく、いろいろな産業を相手にものづくりを展開していくことが必要だと考えています。
一度海外へ流れていった金型業務は日本に戻らないというのが業界大方の見方です。
今後日本のものづくりはこれ以上大きくはならず、小ロット小単位で、納期や品質を満たすことが要求されていくのでしょうね。
タイメック(株)は地域的な取り組みとして
航空機部品共同受注グループ「ウィングウィン岡山」
に参加しています。
「ウイングウィン岡山」とは、(財)岡山県産業振興財団の指導の下平成16年10月に発足した、航空機関連部品の共同受注のための連携体組織です。
岡山県内の複数の企業が参集し、共同開発を行っています。
他社さんと技術情報を交換できるので、非常に刺激を受けていますね。
私は、「いいものは残る」と思っています。
「過剰品質」という言葉もよく聞かれますが、差別化を図る上では、こだわりたい部分ではあります。
「単に精度がいい」というだけでは、ゆくゆく海外に追いつかれてしまいますから。
人が育つということ
「仕事でやりがいを感じる瞬間はどんなときですか!?」
UEL営業:田野倉のイキナリな質問に、工藤氏は笑顔で答えます。
「ゴールをどこに設定するかによって変わってくると思いますが・・・。立場によっても変わりますね。
私で言うと、『中間管理職としてのゴールは何か?』ということにもつながってきます。
上司にほめられたらゴールか?業績を上げたらゴールか?それは違いますね。
私ですと、部下が育ったなぁと感じたときにやりがいを感じます。
設計者はデータを作成したら終わり。最終的なものができあがる達成感を味わえていないんですね。
最終的なアウトプットが上手くいって初めてCADデータを作成している人間の達成感が出てくるはずなのです。
その達成感を分からせてあげることが、我々のやりがいにつながるのだと思います。
多少怖くても、若手に案を出させ、その案を実現するために試行錯誤させる。貫かせる。
彼らが自分で判断できるようになったタイミングに立ち会えたら、うれしいですね。」
西日本営業部 広島営業所の田野倉です。
広島に転勤してきて、約1年半。
工場見学をさせていただいたり、業界情報を教えていただいたり、CADmeisterへの要望をいただいたり・・・と、
転勤してきてからこれまで、ずっとお世話になっております。
お世話になりっぱなしではなく、タイメック様のお役に立てるご提案が出来るよう、今後とも頑張っていきたいと思います。
写真は、2009年夏、大学時代の友達(先輩)と、大阪万博公園「太陽の塔」の前で撮った、"ともだち"(ご参照:漫画 20世紀少年)のポーズです。
10数年振りに太陽の塔を見ましたが、思っていた以上にデカく、若干恐怖を感じました・・・。
ちなみに、写真を撮ってくれたのは、写真に写っている先輩の奥さん(当時:彼女さん)です。決して男2人きりで太陽の塔を拝んだわけではありません(笑)
すっかり「各地の地酒」を紹介する編集後記になっています(^―^)v
岡山県は、万葉集に「古人の 飲へしめたる 吉備の酒 病めばすべなし 貫簀賜らむ」と詠まれているくらい古くから酒造りが盛んであり、
備中杜氏の伝統技術を今に色濃く受け継ぐ全国でも有数の酒所です。
そうと知っていれば、コロコロ(注:キャリーバッグ)で来たのに・・・と地団駄を踏んでいる取材担当です。
今回岡山県からのエントリーはこちら!【独歩ビール】です。
いろいろなフレーバーがたくさんありすぎて、選ぶのに難儀しました。
でもまずはオーソドックスなピルスナーからチャレンジです。
もちろん、吉備だんごと大手まんじゅうも必須アイテムです!
取材担当 土田