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お客様事例

2016年5月20日公開

一気通貫の思想のもと設計プロセスを標準化

過去1度、凍結した3D設計。
CADmeister導入により工数削減と精度向上を実現しました。

会社概要
三池工業株式会社
海老名工場
所在地
神奈川県海老名市本郷1760-1
設立
昭和15年(1940年)12月27日
事業内容
・自動車車体ならびに自動車部品の製造、
 販売
・プレス加工、板金加工およびその製品の
 販売
・金型および治工具の製造、販売
営業技術部 部長 上津原 秀晴 氏(写真 左) 鈴木 晋哉 氏(写真 中) 工藤 毅洋 氏(写真 右)

 ユーザー様紹介

求め続けるもの、それは「未来品質」。
グローバルマーケットにおいて強いコスト競争力と高い顧客信頼性を持ったプレスメーカーを目指す。

三池工業株式会社は、金型からプレス成形・溶接組立までの一貫生産体制で自動車関連部品を提供し続けるとともに、近年では自動車メーカーとともに製品開発にも挑戦しています。
また、成形シミュレーションを駆使し、材料歩留まり及び生産性向上につながる提案や、超ハイテン材のプレス成形技術による軽量化への取り組みも行っています。
 
昭和15年創業という自動車部品メーカーとしての実績を礎に、クルマの未来を創造するという発想で、技術開発に取り組み、パーツの未来を作り続けています。
 
 
 

生産拠点は戸塚工場(本社)、真岡工場、海老名工場のほか、国内では株式会社栃木三池、海外では中国に3拠点、タイに1拠点のネットワークがあり、海外へ進出したお客様への部品供給も行っています。
 
 
 
 
 

 CADmeister導入の効果

2006年の導入から10年が経ち、現在はCADmeister8台体制で、モデリングから型構造設計までのすべてを作業しています。
今回は導入を決定し、3D設計を推進してきた上津原氏、ダイレイアウトモデリング担当の鈴木氏、型構造設計担当の工藤氏にお話をうかがいました。
 

3Dデータを他部門と一気通貫で活用できるようになり無人加工率が拡大。組付けもスムーズに。

営業技術部 部長 上津原 秀晴 氏 創業より65年間は型図を見ながら、機械加工、組付け、調整を行ってきました。大手企業では3D設計をしているということで、2005年にモデリング主体の3DCADを導入しました。
まず、型構造のブランク型の3D設計に取り組んだのですが、機械加工や組付けにどのように指示をだすのか?という課題が発覚。 当時の3DCADでは他部門との調整が厳しく、結果、3D設計を凍結するという判断に至りました。
この経験より3Dデータはモデリング〜型構造設計〜CAM〜組付けまで一気通貫で活用できなければCADの利用価値はないという思いを強くし、金型設計用3DCADに憧れを持ちました。
 
2006年に再び3D設計立ち上げのチャンスが到来。大手自動車メーカーで金型設計用3DCAD導入経験があった上長と意見が一致し、CADmeisterを選定。 機械加工や組付けなど他部門との連携に注力した推進活動をすすめました。
 
機械加工部門へはIGESやSTEPで3Dデータを出力。無人加工率を拡大することができ、即効果があらわれました。
組付け部門には3Dデータを扱えるシステムがなく、3Dデータを渡しても何をどこに組付ければいいかわからない状態でしたが、組付け要領書の発行に加え、 CADmeisterのデータをそのまま読み込めるビューワを活用することで解決できました。
 

「パラメトリック機能の最大限活用」と「設計プロセス標準化」により工数削減と精度向上を実現

CADmeister導入後は試行錯誤の繰り返しで、設計工数が導入前よりも増えてしまいました。
これを解決するために2つの施策をうちました。
 ・パラメトリック機能の最大限活用
 ・設計プロセスの標準化
 
まず、パラメトリック機能を最大限に活用することに取り組みました。
 

営業技術部 鈴木 晋哉 氏 雛型工程モデルを整備し、過去と類似したケースの場合は、雛型工程モデルを元にして流用設計できるようにしました。 まったく同じというケースはありませんので、流用できる箇所の寸法値を変更し、パラメトリック変形することで設計工数を短縮することができました。
 
また、ダイレイアウトモデリング後には、成形シミュレーションをかけて精度をあげていくのですが、解析結果をモデルに見込む際にパラメトリック変形をおこなっています。 それによりフィレットR値をR9→R11、ビード深さを3mm→4.5mmに変更するのに、以前ならば2時間かかっていたところを、 現在ではわずか1分で改修できるようになりました。 改修工数を削減できた分、成形シミュレーションの回数を増やすことができ、結果としてトライ時の精度向上につながっています。
 
次に取り組んだのが設計プロセスの標準化です。
 

営業技術部 工藤 毅洋 氏 パラメトリック機能を使い込むうちに、パラメトリックは寸法値だけでなく、様々な拘束条件を持っているので、パラメトリック変形を考慮したモデリングを行うことが工数削減のカギとわかってきました。また、CADmeister導入時にDRAW型の型構造設計のトレーニングをUELで受けたのですが、自社に戻り業務に適用すると弊社ならではの手順がみえてきました。

そこで、これらノウハウをまとめた「3D金型設計要領」を作成し、すべての設計者が同じプロセスで設計できるよう勉強会(月一回)を行いました。 標準化された設計プロセスを学ぶだけでなく、パラメトリック変形中にエラーが発生したケースを持ち寄り、回避策や効率的な設計方法を相談するなど、スキルの共有ができました。これにより、設計変更時に当初の担当者が多忙な場合は、別の担当者でも対応できるようになり、リスクヘッジができました。
 

 CADmeister・UELへ期待すること

地域交流会に刺激をもらっています

厚木地域交流会に参加しています。CADmeisterユーザーの企業が年に4〜5回集まって意見交換するのですが、他社の使い方が勉強になる時もありますし、同じ使い方をしているのがわかり、自社の使い方を確認できる場にもなっています。地域交流会の声が反映された機能がリリースされるのもありがたいですね。
昨年、UEL FORUM 2015に参加した際は、名古屋地域の企業の方々と懇親会でお話できたのが良い刺激になりましたので、今後はエリアを越えて、CADmeisterのプレス系ユーザーが集まり意見交換できる場をUELに提供していただきたいです。
 

人と共に成長し続けるCADに

今から10年前、CADmeisterを選択したことに間違いはなかったと自負しています。しかし、グローバル化が進んだ現在、さまざまな3DCADがあり、それぞれが成長しているのを感じています。我々としてはCADmeisterを選んだのですから、このシステムが、ユーザーやUELなど人とともに成長し続けるCADであって欲しいと願っています。

 担当営業より一言

メカニカルシステム営業部 東日本営業所 厚木ES 鉈峰(なたみね) メカニカルシステム営業部 東日本営業所 厚木ES 鉈峰(なたみね)です。 もうすぐ四十路でお腹周りだけは貫禄が付いてきたのですが、社内ではまだまだ若手扱いです。
 
三池工業様の担当営業は私で4代目となりますが、歴代営業含め大変お世話になっております。 上津原部長様、鈴木様、工藤様からはいつも厳しくも大変貴重なご意見やご要望、アイディアを頂き大変感謝しております。 私もその思いに応えるべく、いつもいい意味での緊張感を持ちながらご支援させて頂いております。
 
一緒にお酒を酌み交わす機会も多いのですが、鈴木様のボケ(愚痴?)と上津原様のツッコミ(怒り?)漫才が毎回のように繰り広げられ笑いが絶えません。 そんなやりとりを見てここまで上司にはっきりモノを言える関係というのはきっと三池工業様の風通しの良さとお二人の人柄・信頼関係の賜物だと思いました。
 
写真は海老名駅と私(ダブルピースがイタイですね・・・笑!)

 編集後記

初ユーザインタビューで三池工業様を訪問させて頂きました!
インタビュー中は和気あいあいとした雰囲気で、お話にうかがった勉強会でも活発な意見交換をされている姿が想像されました。
また、CADmeisterへの期待をお聞きして“人とともに成長し続けるCAD“という言葉に、身の引き締まる思いがしました。CADmeisterを提供する会社の一員として、“成長“を常に意識して業務にあたっていきたいです。
 

さて、海老名といえば、高速道路のサービスエリアが有名です。年間2000万人が訪れ、高速道路サービスエリアのなかでは売上No.1を誇っているそうです。
私も伊豆方面へ向かう際に立ち寄ることが多いのですが、トイレ休憩のはずが…かまぼこやメロンパンを買ってついつい長居してしまうスポットです。このメロンパン、先日、社内で販売され、UEL社員もこぞって購入していました。みなさまもお立ち寄りの際はぜひ召し上がってみてください♪
 

取材担当  林

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