2023年9月25日公開
株式会社IPMは金型からホットランナーの設計・製作をまとめて受けることで、幅広い分野のニーズに応えている。 近年更に複雑化する形状にも対応するため、CADmeisterをCADCAM一気通貫で三次元運用することで、効率化を図り、ヒューマンエラー削減を実現した。
株式会社IPMはフジボウグループの企業です。
富士紡ホールディングス株式会社
https://www.fujibo.co.jp/
株式会社IPMは「心技統合」の方針を基に、射出成形金型からホットランナー、射出成形品にいたるまで独創的な技術を展開し、家電・
光学・医療・食品など幅広い分野のニーズにフレキシブルに対応している。
また、金型からホットランナーまで一括で設計・製作することができるため、他社では難しい特殊な仕様や材料もオーダーメイドで受注している。
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形状が複雑になればなるほど、作業工数が増えていった
株式会社IPMは元々二次元図面で設計を行い、二次元CAMで加工を行っていた。
近年各分野での、形状の複雑化に伴い、二次元での運用時間が増加していた。
そこで「三次元化に取り組まなければ、問題は解決しない」と、北川氏が発起人となり、三次元化を進めることとなった。
CADmeister MOLD-CREATORを使用した三次元設計は、北川氏ご自身が他社での導入実績を知っていた。
そこで、株式会社IPMにおいてもCADmeisterで運用していくことになった。
一気通貫にできたことで、人間がアナログで作業する部分をなくした。
三次元設計のルール決めを行い、モールドベース雛形を作成した。 また、登録した部品や既製部品で設計を行うことで、設計効率の向上、部品表に出力による部品抜け漏れがなくなった。
CADmeister 部品配置
CAMについても、三次元CAMであるCADmeisterを採用した。 工具データベースを作り込み、工作機械や工具、材料の条件を整備したことで、製品を取り込むだけで干渉しない安全なパスが自動計算されるようになった。
CADmeister CAM自動加工
「ヒューマンエラーはなくなりました。」と北川氏は語る。
「三次元一気通貫での運用にしたことで、部品の抜け漏れを防ぎ、金型を組む時の部品が不足するという事態がなくなりました。
また、社内でCADからCAMへデータ変換する必要がないので面修正など無駄な作業が発生せず、干渉チェックもできるようになりました。」
また、三次元で構想図も作成することで、お取引先様から図面を求められても、MOLD-CREATORの図面化の機能を使用し、直ぐに対応することができるようになった。
CADmeisterを活用する領域を広げていきたい
「理想としては、穴の属性情報だけで穴あけ用パスを自動作成したい。そのためには、設計者同士でルールを決めて取り組む必要があります。 また、一部まだ残っている二次元での作業もCADmeisterを増やして、システムを統一していきたい。 UELに期待することは、年々機能が増えているのはチェックして活用しているので、そこからさらに我が社からCADmeister商品企画の方にお伝えした要望を一つでも二つでも実現していただけると嬉しいです。」と北川氏は語る。
2023年7月取材
※記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。