日本語 English  CADmeister

開催レポート

2018年2月9日(金)、名古屋の日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社(UEL)中日本営業所にて、「CADmeister モールド3次元設計セミナー」を開催し、50名を超えるお客様にご来場いただきました。
 
3次元設計に取り組む際の課題として、
・設計標準化が難しい
・2次元設計と比較すると手数がかかりそう
・図面も必要
・人手が足りない
といった声が聞かれます。
 
そのような中、当日のセミナーでは株式会社ミスミ様(標準部品会社)、株式会社モールデック様(設計会社)、UEL(CADmeister開発会社)の3社から担当者が登壇し、3次元設計に関する技術情報について講演しました。

 3次元設計の流れ

CADmeisterを使って3次元で樹脂金型を設計する手順を、動画を用いてご紹介しました。

 成形性検討

アンダーカット部、抜き勾配等を確認します。
必要に応じて、抜き勾配掛け、製品の収縮を想定して拡大する、などの作業をおこないます。
 
 
 
 
 

 型割り

PL面を作成し、キャビコアスライド分割します。
 
 
 
 
 
 
 
 

コアピンを作成します。
 
 
 
 
 
 

 スライドユニット配置

動作シミュレーションで動きを確認した後、スライドユニットを配置します。
 
 
 
 
 
 

 モールドベース取込

ベースサイズを検討し、モールドベースを取込みます。
 
 
 
 
 
 

 エジェクタピン配置

コア立体の勾配角度を確認後、エジェクタピンの位置を検討し、金型に配置します。
 
 
 
 
 
 
 

エジェクタピンなどの部品情報は、STEPファイルに出力することでmeviyに繋げることができます。
meviyとはミスミが提供するオンラインサービスです。部品の3Dデータをmeviyにアップロードすると、即時に見積もりがとれ、発注まで自動でおこなうことができます。
 
 
 

 水管配置

位置を検討しながら、可動水管、固定水管を配置します。
 
 
 
 
 
 

 ランナー/ゲート作成

コア立体の形状を見ながら、ランナー、ゲートの位置、形状、サイズを検討し、作成します。
 
 
 
 
 

 スプルー/ロケートリングの配置

CADmeisterは、ミスミの設計支援ソフトウエア「Mold-EX-Press」と連携しています。
 
 
 
 
 
 

CADmeisterの画面から「Mold-EX-Press」に登録されている部品を選択して、金型に配置することができます。
 
 
 
 
 
 

 部品表出力

部品の3Dデータに設定されている属性から、部品表を作成することができます。
 
 
 
 
 
 
 

<3次元設計のメリット>
3次元で型設計をすることで、
・部品同士の干渉を確認したり、動作を事前にシミュレーションしたりすることができ、設計の手戻りを軽減することができます。
・ノウハウをデータベース化できるので、雛形から類似部品、類似金型の流用設計ができ、一から設計する手間を省けます。
・部品の3Dデータを利用し、部品表の作成、ならびに部品発注の自動化に繋げることも可能です。
 

 お客様の声をもとに作られた機能

UELは、全国各地で「技術研究会」を開催しています。 お客様と弊社エンジニア、企画担当者が一緒になって議論し、そこでの意見をCADmeisterの開発に反映させています。 セミナーではお客様の声をもとに作られた機能の一例を紹介しました。

 フィレット面成形

複雑なフィレット合流部等の歪んだ面を、選択してOKするだけで、きれいな歪みのない面を再作成します。
※特許出願済み(特願2016-110066, 67)
 
 
 
 
 
 
 
 

 接面フィレット

R止まり線を指示することで、90度のフィレットRを作成することができます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 熱/応力解析

樹脂金型設計における初期検討、妥当性を、簡単な操作で確認することができます。
温度やたわみ部分が色分布で表示されるので、視覚的に分かりやすく確認できます。

 座屈解析

配置されているエジェクタピン(径/長さ)に加わる充填圧力に対する座屈荷重値、つまり弾性座屈現象の発生する限界荷重値を一挙に求め、安全可否を求めることができます。

 配管設計

配管を直感的な操作でレイアウト設計する機能です。設計者の検討意図をリアルタイムに表現します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CADmeisterは今年の夏に新バージョンV13.0のリリースを予定しています。 V13.0では、「Excelとの連携」機能を提供予定です。設計要件等を織り込んだExcelファイルとCADmeisterを連携させる機能です。 雛形設計ツールやチェックシート、検図ツールとしての活用が見込めます。

 パネルディスカッション「これが聞きたい!3次元設計」

セミナー最後は『これが聞きたい!3次元設計』をテーマにパネルディスカッションをおこないました。 来場者に当日ご記入頂いた、質問メモをもとに討議しました。
 

質問の一つには、自社で3次元設計するだけでなく他社へのコンサルタントもおこなっているモールデック様に対して、 「弊社では設計の不具合が連発していますが、モールデックさんではいかがでしょうか。不具合を解消するための試みは何かおこなっていますか?」 とありました。
モールデック様からは、「一口に不具合といっても、設計担当者のうっかりミスや3次元設計ならではの不具合など、様々な原因があります。 人は必ずミスするものなので、デジタル的な制約をかけることでうっかりミスの軽減に繋がるのではないのでしょうか」といったコメントをいただきました。
 
その他、お客様が日頃の業務で抱えていらっしゃるお悩みや不明点などリアルな声をお聞きする事ができました。

 
詳細内容、ご質問、資料請求等、お気軽にお問い合せください。
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