お客様事例
お客様事例
2010年2月1日公開
CADmeisterを使いこなしながらノウハウが蓄積されてきた。
今後はそれをデータベース化して利用し、品質の標準化を図りたい。
最先端の設備と高技術で、高速・高精度な加工を実現
株式会社フジは、フジグループの1社として、プラスチック金型、チクソ金型、ダイキャスト金型を
品質、精度、短納期、低価格はもちろん、それにセンスを取り入れ5項目を軸に自動車部品、OA、DVD、映像関連、家庭用品等様々な金型を提供しています。
設備も充実していて、高速・高精度な加工を実現しています。
特にウェルドラインが出ない金型設計の技術は高く、「3Dウェルドレス製造システム」を構築し、特許を取得しています。
このシステムを使用すると、ウェルドレスの他、転写性の向上、表面光沢が得られる、厚物成形のサイクル短縮、薄肉成形等のメリットがあります。
※「3Dウェルドレス製造システム」(閲覧にはユーザ登録が必要です)
サーフェス・ソリッドの編集に強いシステム
フジでは、加工データ作成用のモデルを作るために、以前は他社の3次元CADを使用していて、その後今から約9年前にCADCEUSを導入しました。
設計課課長の佐々木氏は、当時困っていた点を次のように言います。
「設計課では、お客様からIGES形式で製品データを受け取り、取り込み後に肉厚を付けたりコア面を作成したりします。
他社CAD使用時は、取り込み後のデータが不正な場合が多く、面の修正に時間が掛かっていました。
これをどうにか改善したいと思い、サーフェス、ソリッドの編集に強いシステムはないかなと探した時に、CADCEUSと出会いました」
CADCEUS導入後は、面の延長や、面を張り直す作業がとても楽になったそうです。
「データ修正の時間が大幅に削減され、それに伴い全体工数も短縮されました」
自由度の高い3次元データの演算
CADmeisterがリリースされてすぐCADCEUSからCADmeisterへ移行し、現在、設計課と技術課で合わせて30台CADmeisterを導入しています。
「面のトリムや延長コマンド、複合面演算コマンドをよく使用します。
CADmeisterは複雑な自由形状であっても、思い通りに変形することができます。
特にサーフェスモデルとソリッドモデルの集合演算のしやすさは、他社システムにはない素晴らしさですね」
技術課課長の池田氏は、CADmeisterへ移行して、操作性が全体的に良くなったと言います。
「ファイル形式になり、データ管理がしやすくなりました。
1型につき1フォルダを作成しその下にファイル保存しています。
設計変更が入ることも多々ありますが、変更前のデータもバックナンバーとして同じフォルダに名前を変えて保存しています。
また、インストールやバージョンアップの操作が簡単になりましたね」
CADmeisterで一気通貫するためのアドバイスを
「UELのSEが定期的に訪問してくださるので、日々の悩みや質問・要望はその時に相談、解消できています。
これからもこの関係を継続していければと思います。
今後はCAMも含めて、使用するシステムはCADmeisterのみに統一して、
設計から加工、金型組立てまで全ての工程で活用していきたいと考えています。
それによりコスト削減、短納期化が推進できるはずです。
そのための機能改善のご相談やアドバイス等をお願いしたいです」
3次元フルソリッド設計と、社内ノウハウをデータベース化して品質の標準化を目指す
金型の構想設計は基本的に2次元でおこなっていますが、現在3次元化を推進中です。
佐々木課長は、初めは時間がかかったとしてもフルソリッド設計はやらなければならない、と力強く言います。
「いずれは工程の最初から最後まで、同じデータで作業したい。2009年12月から3次元構想設計の試行錯誤を始めたところです。
3次元データに属性等の情報を付加し、加工まで引継ぐことで、さらなる短納期を目指します。
3次元に慣れるまで初めは時間がかかると思いますが、それでも取り組まなければなりません」
設計にしても、加工にしても、ノウハウは蓄積されつつある、という池田課長。今後の方針を次のように語ります。
「蓄積されているノウハウをデータベース化し、それを利用することで誰が作っても同じデータを作れるようにしていきたいですね。
そのためにはまずCADmeisterでフルソリッド設計して、データに属性を付け、加工で活用することが必要だと認識しています。
その後、データ品質の標準化を図りたい。そのためのツールの一つとして、V5.1リリース予定のDynamic Navigatorにも期待しています」
北関東営業所でSEをしている村上と申します。
もうこの地区で13年お世話になっております。
色々なお客様に育てて頂き、日々知識、体ともに成長させて頂いております(体は違いますね(笑))。
フジ様にはCADCEUSから使って頂いております。
上記でも紹介のあったように3Dウェルドレスなど非常に高い技術を持ったお客様です。
毎月の定例会でも貴重なご意見を頂戴しています。高い技術要望に最善で応えられるように、今後もサポートを続けていきます。
写真はジョギング部の合宿に行った時のものです。真ん中が私です。
体型に似合わずゴルフ、フットサル、スノーボード、マラソン(短距離)など色々なスポーツイベントに参加していますが、体型は全く変化しません。
最近は、これが最適な体型なんだと現実逃避しております。
インタビュー後の工場見学では、充実した設備の一つ一つを丁寧に説明していただきました。
今までに見たことがない大きさの炭素素材の電極や、目で認識するのが難しいほどの小さなRがかかった銅素材の電極を目の当たりにして、
技術力の高さを実感しました。
帰りに地元で「呑龍さん」と呼ばれる大光院に寄りました。
せっかくなのでおみくじを引いてみたところ、紙には「凶」の文字が。。
散歩中の地元の方になぐさめていただきました。
今後は運気が上昇するということの表れ、ということで前向きに頑張ります。
取材担当 牧野